第719回番組審議会 11月14日(金)開催

〔出席委員〕
小松 陽一郎 副委員長、
北川 チハル 委員、高見 孔二 委員、
龍沢 正之 委員、中西 悠子 委員、
橋爪 紳也 委員、原 美和 委員

〔当社側出席者〕
今村 俊昭 代表取締役社長、
岩田 潤 取締役、平栗 大地 取締役
飯田 新 総合編成局長、
幾野 美穂 コンプライアンス局長、
森 和樹 東京制作部長、
辻󠄀 知奈美  プロデューサー、
木村 佳麻里 事務局長、米澤 公章 事務局員、
北本 恭代 事務局員

審議課題

『すべての恋が終わるとしても』
<事前視聴 2025年10月12日(日)午後10時15分~11時9分>

委員の主な発言

<番組の評価点>

  • 8人の恋を描く群像劇だが、途中で話が別のカップルに移っても、適度なタイミングで主人公につなげていて、それぞれの恋が独り歩きしないようにうまく構成されていた。各話ごとに伏線の生かし方や最後の見せ方がよくできていると思った。
  • SNSで展開しているショートドラマはスマートフォンで見やすく、隙間時間に楽しむ世代に受けるだろうと感じた。スマホのユーザーがどれくらい地上波テレビのドラマの視聴者になったのかなどに興味が湧いた。
  • 恋をしている二人が自分の精神的な面を深堀りしていて、哲学的な感じの会話も出てきたり、若者は恋愛に出会ったらあんなふうに考えるのかと思った。短い原作からスタートし、ショートドラマやスピンオフドラマ、1時間ドラマに広がって、クリエイティブに、恋をどういうふうに表現したらいいのか、一生懸命に考えられているのが素晴らしい。

 

<番組の課題>

  • 140字の原作には行間の余白に自分の経験や想像で補う余地があり、練られたひと言が印象に残るが、ドラマでは空白をなくして設定を入れなければならないので、想像する余地が消えてしまうような気がした。
  • 情報量が多く、場面がコロコロ変わる印象だった。いろいろなカップルが出てきて、どのように見たらいいのかわからなくなった。
  • 主人公の人物像がよくわからなかった。陰の部分がなく、表のきれいな性格がメインになっていて、突然けんかのシーンで出てくる側面にギャップを感じた。
  • せっかく新しい試みをしているのだから、地上波ドラマ1話60分という枠組みを見直してみてもよいのではないかと思った。
  • ショートドラマを放送本編の前に付け加えたりして、恋愛ドラマに素直に入っていけるような工夫ができるのではないか。
  • ドラマのロケ地が話題のスポットになったりするように工夫できると思うので、印象的なシーンをどこで撮っているのかがとても大事だ。朝日放送テレビのドラマだから、関西を舞台にしてほしいと思う。

番組制作側から

  • 恋愛だけでなく、人の関係や命にも何にでも必ず終わりがあるが、それでも今、私たちは生きていくというところにフォーカスを当てたかった。
  • 初回でドラマの方向性が伝わるように、どこまで描くべきだったのかは今後の課題だと思う。最近の流れにアップデートしつつも、上質で見ごたえのあるドラマを作っていきたい。

以上