平素より格別のご高配を賜り厚くお礼申し上げます。
2023年度を振り返ると、世界の分断がより深刻になる傍らで、円安、材料費の上昇の価格転嫁により、日本企業の業績は好調に推移しました。また、生成系AIの普及が人々の生活や企業活動に大きな影響を与える一方で、誤った情報を生成し、広げてしまう可能性も示唆されており、正確で信頼のおける情報を発信していく役割を改めて認識しております。
そのような中、当社は28年ぶりのプライム帯の全国ネットドラマの単独制作に取り組みました。そしてコンテンツ事業の更なる強化のため、アニメと実写コンテンツ分野それぞれのグループ会社再編と機能拡充を行いました。これらは将来の成長のための布石となるものです。これらの取り組みの結果、当社グループの業績は引き続き増収となったものの、コンテンツ分野における先行投資負担、予定していた事業の遅れや不振により大幅な減益となりました。また、グループ会社の事業計画の見直しを進めたことによる減損損失等で、残念ながら親会社株主に帰属する当期純利益はマイナスとなりました。当社を取り巻く事業環境は目まぐるしく変化しており、難しい舵取りが続きますが、次のステップに飛躍するためにリソースを最大限に活用しグループ一丸となって、収益性の回復を図ってまいります。
現在遂行している中期経営戦略「NEW HOPE」は残すところ2年となりました。
創業以来70余年にわたり、生活者の皆さまに正確な情報、ユニークなコンテンツをつくり届けてきた人財の力を結集し、企業価値の更なる向上を進めてまいります。
今後とも変わらぬご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
朝日放送グループホールディングス株式会社
代表取締役社長 沖中 進