第716回番組審議会 7月11日(金)開催

〔出席委員〕
井野瀬 久美惠 委員長、小松 陽一郎 副委員長、
北川 チハル 委員、高見 孔二 委員、
龍沢 正之 委員、中西 悠子 委員、
橋爪 紳也 委員、原 美和 委員、
松山 秀明 委員

〔当社側出席者〕
今村 俊昭 代表取締役社長、
岩田 潤 取締役、平栗 大地 取締役、
飯田 新 総合編成局長、
幾野 美穂 コンプライアンス局長、
山口 正樹 制作部長、森田 純平 プロデューサー、
木村 佳麻里 事務局長、北本 恭代 事務局員

審議課題

『第46回ABCお笑いグランプリ2025』
<事前視聴 2025年6月29日(日)14時30分~17時30分>

委員の主な発言

<番組の評価点>

  • とても安心して見ることができた。第46回ということもあって、フォーマットとしては完璧になっているのではないかと感じた。ABCテレビは『M-1グランプリ』を制作している圧倒的な安定感があり、ブランディングができていると思う。
  • 審査員がフレッシュな顔ぶれだった。コメントはやさしく温かみがあり、視聴者の感覚に近くて、内容もわかりやすかったのではないかと思う。
  • 審査員が出場者と世代が近く、「もっとネタをこうしたら」というようなコメントも多くて、一緒に作っていこうという感じがあったのがよかった。
  • 審査員に挑戦的にいろいろな人を入れるのはよいと感じた。今後もメンバーを固定し過ぎずにフレキシブルに替えていけばよいと思う。
  • 戦う相手を意識しながら出場ブロックを決められるブロック分けは、面白くユニークだと思った。

 

<番組の課題>

  • 番組が当初持っていた、新人発掘の登竜門という強いブランドと、上方芸能を支える局というイメージがなくなっている。多くの賞レースがある中で、どこかにフォーカスを当てて、この賞がどうユニークなのかを示さないといけないのではないか。
  • 『M-1グランプリ』などの大会の前哨戦としてこの番組をとらえてほしいのか、『ABCお笑いグランプリ』としての個性を強めていきたいのか、どちらの方向性なのか立ち位置がわかりにくかった。
  • 漫才・コント・ピン芸の三つのジャンルで固まっているような気がした。お笑い異種格闘技というと、どんなものが出てくるのかわからないイメージがあり、そうした楽しさを追求すると違いが出るのではないか。
  • コンプライアンスが厳しい中でのネタ作りが大変なのかと思う。「ツッコミ」イコール「たたく」ではなくて、やさしいツッコミがウケる風潮があり、笑いの質が変わってきているのかと感じた。
  • 異種格闘技というなら、もっといろんなパターンの芸人が出てこないといけないと思う。出場者が漫才に偏っている。ほかのジャンルも含めて局がしっかり種をまいておくことが大事ではないか。
  • 漫才とコントを客観的に評価できるのか疑問に思った。審査員に重鎮のような人も入っていると違いがわかるのではないか。採点の客観性を工夫すると面白いと思う。
  • 賞レースはタレントの育成や有望な若手芸人の発掘が最大の目的だと思う。一方で、その後の制作者と芸人の距離感については慎重になった方がよいと思う。

番組制作側から

  • 今後の方向性について、発掘も含めて一からやっていくのか改めて検討すべきだと感じた。光る原石のような人とつながって、制作者も一緒に緊張感を持ちながら育っていくことは大きな課題だが、挑んでみたいと思う。

以上