第713回番組審議会 4月11日(金)開催

〔出席委員〕
井野瀬 久美惠 委員長、小松 陽一郎 副委員長、
北川 チハル 委員、高見 孔二 委員、
龍沢 正之 委員、中西 悠子 委員、
橋爪 紳也 委員、原 美和 委員、
松山 秀明 委員

〔当社側出席者〕
今村 俊昭 代表取締役社長、
岩田 潤 取締役、平栗 大地 取締役、
飯田 新 総合編成局長、
幾野 美穂 コンプライアンス局長、
北村 誠之 プロデューサー、
木村 佳麻里 事務局長、米澤 公章 事務局員、
北本 恭代 事務局員

審議課題

『日本縦断!海上ヒッチハイク 大間のマグロ発!極上海の幸を求めて900キロ』
<事前視聴 2025年3月23日(日)午後4時25分~5時25分>

委員の主な発言

<番組の評価点>

  • 画面に広がる海や港に並ぶ漁船の景色が壮観で、見ていてとても気持ちがよかった。厳しい自然を相手にする力強い漁師の姿も新鮮で興味をひかれた。海の幸も魅力的で、料理を出す店や振る舞ってくれるお宅の感じもよく映し出されていたと思う。
  • スタジオでは、小泉孝太郎さんのほんわかとしたコメント、王林さんのリアルなコメント、小峠英二さんの的確な突っ込みがあり、メンバー構成も良かったと思う。
  • スタジオのコメントは視聴者目線で、こちらが見ながら思っているようなことを言ってくれていて、とても感じが良かった。
  • 漁師たちの世界をヒッチハイクでたどっていくという発想は面白く、全く知らない漁港も多くて、勉強になった。遠くの知らない世界を見せるのがテレビの原点だが、その手法の一つとして、「海上ヒッチハイク」という視点は方向性として間違っていないと思う。
  • 知らない町に新たな発見がいっぱいあることを体感させてくれ、素直に面白かった。タイトルは900キロだが130キロで終わっているのは、海が荒れる季節なので自然なことだと思う。

 

<番組の課題>

  • 番組の狙いとして、海の幸を紹介する、漁港を紹介することに強い意図があると感じられなかった。漁港を紹介することの先に何があるのかという問題意識が見えるような、偶発的であってもそういうメッセージが伝わればよかったと思う。
  • 海上ヒッチハイクをすることでいったい何が見えてくるのかがわかりづらかった。例えば日本の第一次産業の問題など、直接言及しなくても一段上の何かを視聴者に暗示してほしかった。
  • 漁で暮らす人たちの人間性や暮らし、思いなどに踏み込めておらず、取材が浅い感じがした。人間関係を作って深め、そこから話を引き出していくような流れがあればよかった。
  • 自分が釣ったものを料理してもらうのではなく、地元の人に「食べさせてくださいよ」というような強引さは気になった。
  • 燃料代がかかり仕事場でもある船の運航に対して人の善意だけに頼る構成は、少し無理があるのではないかと思った。相手や地域の人たちにとってもウィンウィンになるような感じにしてもらいたかった。
  • たまたま行く方向に「乗せてもらえますか」と乗せてもらって行くのならわかるが、全部頼んで行っているのはヒッチハイクとは違うと思って、そこに引っかかった。

番組制作側から

  • 日本が誇る極上の海の幸を紹介したい、海で生きる人々の人間ドラマを紹介したい、この二つをテーマに番組を企画した。漁港での一期一会を大切にする手法として、船のヒッチハイクを考えた。番組タイトルからテーマがもっとわかるように工夫できればよかった。

「放送番組の種別」および「種別ごとの放送時間」の報告

2025年4月からの「放送番組の種別」と2024年10月から2025年3月までの「種別ごとの放送時間」を局側から報告した。

以上