第599回番組審議会は10月11日(金)に開かれました。出席委員と当社出席者は以下の方々でした。
〔委員〕
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〔当社側〕 脇阪 聰史 社長、和田 省一 副社長、 松田 安啓 取締役、梅田 正行 取締役、 岩田 潤 編成局長、山本 泰弘 広報局長、 橋本 祐子 ラジオ局長補佐、 石橋 寛 プロデューサー、 戸石 伸泰 事務局長、野条 清 事務局員、 北本 恭代 事務局員 |
審議課題
ラジオ番組「Monday! SPORTS-JAM」
<事前聴取 8月26日(月)午後7時30分~9時放送>
番組の良かった点
- 「これぞ! Bs魂」コーナーのゲスト、岡田圭右さん(ますだおかだ)や、「F.C.オフサイドトーク」コーナーのゲスト、山野孝義さん(サッカー解説者)は、それぞれの分野の知識が豊富。聞く人が聞くと、大変レベルの高い番組に仕上がっていたのではないか。
- 二人の女性パーソナリティは、野球もサッカーもよく勉強している。それぞれのゲストとの会話の中で、「あれ、どうだったかなあ?」となった時に、彼女たちからパッと答えが出てくる。
- オープニング及びトークの各パートで、リズム主体の同じBGMが継続して鳴り続けている構成が印象的だった。音楽に耳が慣れると、番組を聞き流すことができて、逆に聞きやすい。他の用事をしながら聴取するうえで効果的。
- 岡田圭右さんが、テレビ番組「クイズ! バレベルの塔」に「オリックス賢者」として出演した時の話をしていたのが、テレビと連動して、テレビの裏話がラジオで聞けて、とても面白かった。
- ラジオはリスナーとのつながりが非常に大事。この番組は、メール、ツイッター、ファックス、Ustream(インターネット上の動画共有サービス)などでつながりを持たせようとしている。Ustreamは、ラジオのスタジオの様子を生中継で映していて面白い。
- Ustreamでの「おまけのコーナー」は、清水次郎アナウンサーがサッカーを余り知らないという話題、ネイマール(FCバルセロナ)を知らず「カキマール」(柿谷曜一朗選手)の話題を聞いていた女性パーソナリティの話など、各出演者の人柄がにじみ出ていて実に楽しめた。正直なところ、スポーツとはさほど関係ない「おまけのコーナー」が最も楽しかったというと、制作意図に反するだろうか。
番組の課題
- リスナーは選手の声を聞きたいのではないか。今回の番組で一番面白かったのは、「虎スタ」コーナーでの北條史也選手(阪神タイガース)のインタビューだったと思う。他のコーナーでも選手の素顔が見えてくるようなインタビューをもっと聞かせて欲しい。
- 「これぞ! Bs魂」コーナーは、オリックスのファンでないと、なかなか話の内容がピンと来ない。サッカーも、関西4チームをメインに紹介しているが、各チームのファンは他チームの話に興味が持てるのだろうか。そういう意味で、全体を通して聞くのがなかなか難しい番組だと感じた。
- 最初に「これぞ! Bs魂」が聞こえてきた時、騒がしい宴会場に入ったみたいな感じで、何をいっているのか、誰がしゃべっているのかよくわからなかった。
- 二人の女性パーソナリティは、声にあまり色気がないというか、キャラクターが弱いというか、もう少し広がりみたいなものがあって、この人たちの話を聞くために聞いているのだというのが出てこないと。
- せっかくラジオなのだから、ラジオの面白さをもっと出したら良いと思う。例えばサッカーの話でアナウンサーがゴールシーンを再現実況するとか、北條史也選手の話でバットの素振りの音を聞かせてどんなスイングか想像させるとか、色々方法はあると思う。
- Ustreamでの放送を見ると、BGMをかぶせずスタジオ内の音声だけで放映している。また、ラジオ放送がCMに入ると、Ustreamでの放送は無音となる。契約上の問題と推察できるが、CM中であることを表示するとか、番組コールをリピートして流すとか、Ustream視聴者への工夫や愛想があっても良い。
- 今、大学生たちが言葉を知らない。何でも短縮したりして、どんどん言葉が貧しくなっている。この番組は、スポーツを糸口にして、言葉って面白いというか、こういう表現があるとか、心に残るとかを伝えて欲しい。ラジオという媒体は新しい可能性を持って広く受け入れられる素地があると思う。
番組制作側から
- この番組は、今年4月の改編で新番組として立ち上げた。3月までは、プロ野球オリックス・バファローズを応援する番組「これぞ! Bs魂」、関西のサッカー4クラブを中心に応援する番組「F.C.オフサイドトーク」、また、主に春と秋を中心にしている「ジョッキールーム」という競馬番組が、月曜日に3枠、それぞれ独立してあったが、それらを一つにまとめ、さらに阪神タイガースの情報を加えた大型スポーツワイド番組として立ち上げた。スポーツ情報は新しいものに越したことはないので、生ワイドでやっていこうというのはラジオ局としての方針。
- メインのパーソナリティには二十代のモデルとタレントの女性二人を起用した。ラジオなので顔は見えないが、若い人を起用して、若年者リスナーを取り込んでいこうという狙いがある。彼女たちは、元々スポーツ分野にあまり詳しくないが、同年代のリスナーに対して、一緒にスポーツを勉強しましょうというスタンスで取り組んでいる。
- この番組は、Ustreamで、スタジオの模様を生配信している。ただ、著作権等の問題があり、音楽は一切流していない。また、ツイッターを取り込み、番組ホームページ上に内容を掲載している。放送中に出演者がそれを見ながら紹介することもあり、リスナーとの距離をより縮めていこうと取り組んでいる。
- Ustream、ツイッター、メールは、徐々にアクセス数が増えている。選手をゲストに呼ぶ時もあるが、選手が出ると飛躍的にアクセス数が伸び4~5倍になる。リスナーが認識してくれているという手応えを感じる。Ustreamもradiko(IPサイマルラジオ)もスマートフォンで見たり、聞いたりできる。そういう媒体を使うのは、ラジオを少しでも聞いてもらおうという取り組み。
- テレビ番組「クイズ! バレベル塔」の話題については、スポーツ部とテレビ制作部が連動した成果。テレビ制作部の担当者が元スポーツ部員でオリックス・バファローズ担当だったということが奏功した。
以上