第717回番組審議会 9月12日(金)開催

〔出席委員〕
井野瀬 久美惠 委員長、小松 陽一郎 副委員長、
北川 チハル 委員、高見 孔二 委員、
龍沢 正之 委員、中西 悠子 委員、
原 美和 委員、松山 秀明 委員

〔当社側出席者〕
今村 俊昭 代表取締役社長、
岩田 潤 取締役、平栗 大地 取締役、
飯田 新 総合編成局長、
幾野 美穂 コンプライアンス局長、
木村 佳麻里 事務局長、米澤 公章 事務局員、
北本 恭代 事務局員

審議課題

「地上波テレビとコンプライアンス~テレビの信頼回復にむけて~」

朝日放送テレビ出席者から

  • テレビの最大の資本は「信頼」だと考える。それが大きく揺らいでいる中で、どのように再構築していくのか。そのためには透明性が最も大事だと思っている。現場の意識改革を進めながら、視聴者に開かれたテレビ局であり続けることが大切だ。

委員の主な発言

<一度失った信頼を取り戻すことは至難の業>

  • 「失った信頼は取り戻せないのだ」という覚悟を持っていることを局は表明できているか。世間に伝わっているか。伝わっていないのならどう伝えていくかを考えることが重要だ。
  • 一度失った信頼を回復するのは、生半可なことでは無理だ。自分たちがどのように変わりたいかで、答えはおのずと見えてくると思う。

 

<「同質性」の中に陥らないために、局内外の多様な声に耳を傾ける>

  • 世の中の価値観の変化、意識の変化や発見といったものを見えないでいるメディアには、同質性や変わる力が弱いところがあるのかもしれない。ずれてしまっているところに気づけないことが最大の課題だと思う。
  • 社内だけでなく世間との関係においても風通しのよさが必要だ。例えばお笑いのスタイルについても、暴力的に見えるツッコミや差別的に見えるボケなどを笑えないという視聴者が少なくない。局が世間の声に耳を澄ませて積極的に向き合っていることを伝える努力が必要だ。
  • コンプライアンス上の問題があるのかどうか迷っていても相談しやすいように、また、第三者でも相談しやすいように、窓口の仕組みを工夫できればよいと思う。

 

<番組審議会の存在意義、位置付けを再認識する>

  • 番組審議会は「内部にあっては外部、外部にあっては内部」の立場にあり、議論を局の内部に閉じず、多様な「ボーダー」として機能し得る存在だ。放送局にはこのことを再認識してもらいたい。
  • 番組審議会は、番組の講評にとどまらず、コンプライアンスを重視しつつどう魅力的な番組作りができているのかという視点、楽しさも伝えつつきわめて微妙なバランスをどう保っていくのかという視点で、幅広く審議をしていく形にできればよいと思う。

その他

  • 2025年秋の番組編成について局側から説明した。

以上