第650回番組審議会 11月9日(金)開催

〔出席委員〕

井野瀬 久美惠 委員長、淺井 栄一 委員、
北川 チハル 委員、小松 陽一郎 委員、
高見 孔二 委員、橋爪 紳也 委員、
古川 伝 委員

〔当社側出席者〕
山本 晋也 社長、
緒方 謙 常務取締役、山田 裕之 取締役、
清水 厚志 総合編成局長、
株柳 真司 コンプライアンス局長、
大島 尚 制作局長、飯田 新 プロデューサー、
矢島 大介 事務局長、石原 康男 事務局員、
北本 恭代 事務局員

審議課題

『KBOYS』
<事前視聴 2018年10月10日(水)深夜1時44分~2時20分放送
10月10、17、24、31日放送分を事前視聴>

 

委員の主な発言

<番組の評価点

  • すぐに諦めたり落ち込んだりケンカしたり、その割にすぐケロッとしたりする今どきの若者像がうまく等身大で描かれていた。どこにでもいそうだなという辺りが視聴者の共感を呼ぶのかなと思う。
  • 一言で言ったら面白かった。回を重ねるごとにだんだん面白くなった。仲間どうしで助け合っていくうちに絆が生まれてくるまさに王道のストーリー。それをK-POPを使ってうまくドラマにしていた。
  • K-POPなるものをほとんど見たこともなく、聞いたこともなく、また世代的にも全く違うため、視聴前には感想を述べるのは難しいなと思っていた。しかし、視聴後は、続きはどうなるのか続けて見たいと思う程大変面白いドラマに仕上がっている。
  • 6人の高校生のキャラクターがバラバラなのも良かった。それぞれの悩みや立場も違っていて、メンバー個々の魅力がうまく描かれていたと思う。彼らの個性がさらに磨かれ、このあと成長していく過程が楽しみ。また男子アイドルグループにしているのは新鮮だった。
  • その時々に青春群像劇のコアになるような設定があると思う。昔、自分たちの青春時代に流行っていたものや時代の象徴だったものをK-POPに置き換えるとスーッとドラマに入っていける。仕組みと時代をうまく使っている。
  • 出演者がLINEでやりとりするシーンで画面上に吹き出しが出てくるという手法が面白かった。
  • 怪しげなプロデューサーが出てきてどうなるのかもの凄く興味がある。そのワクワク感やマスターがちょっと怪しげな感じもなかなか良い。
  • イケメンやアイドル好きではないし、K-POPもよく知らないので期待をしていなかったが、とても面白いストーリーで3話以降はGYAO!で視聴している。
  • GYAO!とのコラボも面白い。ネット、SNSが若者のコミュニケーションの中心の時代を意識し、興味深いチャレンジとして大いに評価すべき。
  • TVerやGYAO! での配信も活用しているとのことなので、どのような層にどう見られているのか検証して教えてほしい。興味がある。
  • 放送が遅い時間帯なので、GYAO!と組んだのはいつでも見られるしチェインストーリーもあるので若い人には効果的だったのではないか。


<番組の課題

  • ストーリーとか構成に物足りなさを感じた。K-POPのどういうところに魅力を感じているのかドラマからは伝わってこなかった。
  • K-POPのアイドルは非常にプロフェッショナルですさまじいトレーニングの後、オーディション番組を経てデビューする。その辺のリアリティが十分ではないような気がする。
  • 今の日本社会で、若者たちがスターダムにのし上がっていくとか、何か厳しい壁の中から這い上がっていくみたいなドラマであればもう少し感情移入ができると思う。
  • K-POPを形だけ整えているように見える。本当は、深いところで異文化への理解の上に彼らが成長していくところを見ないといけないのでは。
  • 面白いし見やすいが、青春群像を描くのに「何々になりたい」でなくても良いのでは。そこを変えていかないと。
  • 出演者の関係が青春群像劇の雛形通りすぎないか。守りではダメ、もっと冒険してほしい。

番組制作側から

  • 「K-POPとは何」ということは、このドラマを見に来ている人にはわかっている前提で、そこの解説はむしろ邪魔なのではと考えた。
  • K-POPアイドルを目指す6人は全員オーディションで選んだ。ドラマの中での成長物語だけでなくリアルな彼らの成長物語としても楽しんでいただきたい。

その他

  • 本年11月1日付で地上基幹放送局の再免許を受けたことを報告した。

以上