第649回番組審議会 10月12日(金)開催
〔出席委員〕 井野瀬 久美惠 委員長、酒井 孝志 副委員長 |
〔当社側出席者〕 |
審議課題
『熱闘甲子園直前スペシャル!号泣甲子園』
<事前視聴 2018年8月4日(土)午後3時~午後4時25分放送>
委員の主な発言
<番組の評価点>
- 素晴らしい作品。タイトル通り最初から号泣してしまった。今まで培った人脈や取材を積み重ねてきた素材が全てを物語っている。相当なリサーチ、取材先との信頼関係がないと成り立たたなかった。
- 37年という長い間『熱闘甲子園』を続けてきたからこそ、色々な素材があって、その中から選りすぐりの素材を選びだせた。まさにABCだけにしかできない番組だった。
- 高校野球に関わる人たち、選手のみならず、家族やマネージャーの想いに寄り添う視点が視聴者に伝わる良い番組であったと思う。
- 相葉雅紀さんは自然体。松井秀喜さんの本音をうまく引き出していた。相葉さんの爽やかさが、番組の顔としてふさわしいと感じた。
- テーマ曲の「夏疾風」を効果的に使っていた。
- この番組は、メインの選手ではなく裏に隠れた人、有名ではないが一生懸命高校生らしい野球をやっている人を取り上げた。これは素晴らしい。そこに目をつけたのは立派だ。
- 明徳義塾の松井選手への5打席連続敬遠は、北斗さんの「松井選手のその後の活躍が全てで、フォアボールで敬遠したのは正しい決断だったと思える」というあのコメントはすごい。また、相葉さんの「敬遠された時にエッ?と思ったのと同時にそれほどすごい選手なのか!」という言葉も明徳の判断が救われるコメントだったなと思う。
- ゲストのコメントが普段よりずいぶん少なくスタジオが映っている時も泣いている、ワイプの中でも泣いているので、一緒に泣いているという雰囲気があってなかなか効果的だと思った。
- ヒロドアナウンサーは、球児のサポーターとしても非常に良いお姉さん的な役割。また、出演者が皆泣いている時にも冷静に伝えていた。プロとしてすごいと思った。
- 『熱闘甲子園』37年分のオンエアを全部見たという制作サイドの並々ならぬ情熱に触れて、また涙がこぼれそうになった。
<番組の課題>
- 「マネージャーの死」で番組が終わるのは重た過ぎた。
- 病気やケガではない「号泣」エピソードがひとつかふたつあったらなお良かった。
- 「号泣甲子園」というタイトル、泣きたい人のための番組というイメージが強くなりすぎると視聴者を限定してしまわないか。
- 「号泣」という企画意図からかワイプで出演者の泣き顔を映す演出は、無い方が良かった。
番組制作側から
- 甲子園はドラマ、感動秘話が数多くあり、我々制作者側にとって映像でしっかりと表現できる機会。今回の100回大会が特別ではなく、どうやって来年の101回大会以降につなげていくかが非常に大事だと思っている。
- 再現VTRは違和感ないように作った。もともとある素材が画としては一番熱いので、それを邪魔するものはできるだけ排除していこうと思い切ってカットした再現シーンもある。
- 実は、高校野球の涙は毎年生まれている。そこにどういう風に丁寧にしっかりと向き合えるか。普段レギュラーでやっている『熱闘甲子園』も含めて涙の意味合いをもっと考えるべきだと改めて思った。
「放送番組の種別」及び「種別ごとの放送時間」の報告
- 放送法に基づく「放送番組の種別」及び「種別ごとの放送時間」(2018年4月~9月)を朝日放送テレビ総合編成局長より報告した。
以上