第712回番組審議会 3月14日(金)開催

〔出席委員〕
井野瀬 久美惠 委員長、小松 陽一郎 副委員長、
北川 チハル 委員、高見 孔二 委員、
龍沢 正之 委員、中西 悠子 委員、
原 美和 委員、松山 秀明 委員

〔当社側出席者〕
今村 俊昭 代表取締役社長、
中村 博信 取締役、岩田 潤 取締役、
飯田 新 総合編成局長、
吉村 政人 コンプライアンス局長、
辻󠄀 史彦 制作部長、前田 健太 プロデューサー、
木村 佳麻里 事務局長、米澤 公章 事務局員、
北本 恭代 事務局員

審議課題

『これ余談なんですけど…』
<事前視聴 2025年2月26日(水)午後11時10分~午前0時17分>

委員の主な発言

<番組の評価点>

  • かまいたちの二人は濱家さんと山内さんそれぞれのキャラクターが確立されているので、ゲストの反応やコメントに自然に幅が出てトークも面白くなると思う。意外なゲストの組み合わせが素晴らしく、本筋のトピックがあることで、化学反応のように興味深い余談が生まれていくところがとても面白い。
  • この番組が新鮮なのはトークにストーリー性が全くないところだ。それをうまくカバーしているのは画面下のスーパーで、矢印で話の流れを見せてわかりやすく良いアイデアだ。出演者の本音がポロッと出るところが面白く、フォローの仕方を考えるともっと面白くなると思う。
  • トークが中心点なくフラットに展開されているのが特徴的だ。会話がどんどん流れて、ゲストがとても楽しそうに話している。スタジオの大きな板のテーブルが視覚的にもフラットさを加えている。
  • アニメについて大人がキラキラした目をしながら真剣に話す姿が良い。こういうふうに好きなことについて大人が生き生きと語る姿は、子どもが見てもいいのではないか。

 

<番組の課題>

  • 「男のあの趣味なんやねん!」ランキングについては、「男の」と付ける意味があるのかどうか。ジェンダー的に正しい表現などを深夜のバラエティ番組でどこまで気を付けていくかはとても難しいところだと思う。
  • お金に絡む自慢のような部分があって、若い視聴者などは少しひっかかるのではないか。あまり金銭につながらない趣味も取り上げればよかったと思う。
  • 番組前半は出演者全員のトークに勢いがあったが、後半は少し失速した感じがあり、ギャンブル方面にまで話が浅く広がってもったいなかった。ランキングを話のきっかけにするのではなく、それぞれの趣味の要素を掘り下げた方がよかったのではないか。
  • 別の放送回では、ゲストのコンビ格差を強調するところがあり、見ていて楽しめなかった。比較を強調したり対立構造を作ったりするバラエティ番組は少なくないが、人と人とを比較することにはあまり意味がないと教えられてきた若い世代の関心は得られなくなっているかもしれない。

番組制作側から

  • この番組は、余談だからということもあって、いろいろなジャンルの方が自由にしゃべってくれる。そこで出た本音を制作側がしっかりお笑いにしていくことも大事だと思った。
  • 本筋のトークからうまく半分だけずらして相手の興味を引くことができるのが「余談」だ。用意されたトークよりも無駄なようで実は価値がある豊かさにつながる。「余談力」が広まっていけばもっと良い世の中になるのではないかと思う。

その他

  • 2025年春の番組編成について局側から説明した。

以上