第698回番組審議会 10月13日(金)開催

〔出席委員〕
井野瀬 久美惠 委員長、小松 陽一郎 副委員長、
北川 チハル 委員、高見 孔二 委員、
橋爪 紳也 委員、原 美和 委員、
星野 美津穂 委員、松山 秀明 委員、
山浦 一人 委員

〔当社側出席者〕
山本 晋也 代表取締役社長、
今村 俊昭 取締役、中村 博信 取締役、
飯田 新 総合編成局長、
吉村 政人 コンプライアンス局長、
植田 貴之 東京制作部長、桒山 哲治 プロデューサー、
木村 佳麻里 事務局長、石原 康男 事務局員、
北本 恭代 事務局員

審議課題

『Q-1 ~U-18が未来を変える★研究発表SHOW~』
<事前視聴 2023年9月24日(日)午後3時20分~4時55分放送>

委員の主な発言

<番組の評価点>

  • テレビの力を惜しみなく発揮した本当に優れた番組だ。参加した若者がどんな研究をしていて、どのような点がすごいのかうまくまとめていたので、見やすく飽きることがなかった。また、若者たちの探究と夢を「心から応援している」という大人側からの姿勢が見え、明るい気持ちになった。
  • 高校生たちにこのような場をセッティングして、そのリアルな様子を映し出す。『Q-1』は、それがとてもうまくできている。このようなイベントを作り出すのはテレビにしかできないことで、朝日放送テレビはその先頭を走っていると思う。また、決勝戦が終わった後も第一線の研究者に引き合わせるなどフォローしていて、出場者たちに良い刺激を与えているのも素晴らしい。
  • 何かを熱心に研究する若者たちが目指す『Q-1』という場所を作ったのはすごいことだ。このような若者に日を当てることで、将来ノーベル賞を取る人が出るかもしれない。
  • 今までの学校教育とは違った人材育成の評価や視点がポイントで、番組としてとても良い試みだと思う。
  • 非常に内容が濃く、途中でだれることもなく興味深く視聴できた。スタジオ審査員の人選も研究発表に合わせているので、参加者への質疑も適切で良かった。
  • いろいろな研究があるが、それらを尊重する姿勢が良い。テレビはわかりやすさを重視するが故に難しい研究を放置したり、笑いに転化したりしがちだが、この番組はきちんと伝えていた。
  • 放送当日の朝に放送された事前番組も見たが、登場する高校生たちの生き生きした様子がよく伝わってきた。単なるコンテストではなく、探究に取り組む高校生たちの日常を映すドキュメンタリー性を重視している点が特に素晴らしかった。

 

<番組の課題>

  • 参加者のプレゼンテーションが短く編集されナレーションで説明されていたが、研究を9分間にまとめてあの場に立った高校生たちの緊張感も見たかった。ライブ感がもっと欲しい。
  • 質疑応答も、きれいに編集されていて淡々と進むので、一緒にワクワクしたり、ドキドキしたりするようなところはなかった。見せ方を工夫してそこが描ければよかったと思う。
  • 参加者がそれぞれ全く違う分野の研究をプレゼンテーションしているのだが、評価の仕方がどのようになっているのか十分に示されていないと思う。『Q-1』の評価基準がうまく見えてこなかった。
  • 一部の優秀な人たちが参加する番組ではなく、たくさんの人が目指す番組になってほしいと思う。会場にはもっと観客を入れて盛り上げてほしい。ネットで情報を得るのは簡単な時代だが、熱量を持っている人にリアルで接する機会を多くの若者たちに持ってほしいと思う。
  • ベスト16組の中で決勝戦に進出できなかった人たちもハイライトで紹介してほしかった。きっとその中にも面白い研究があったと思う。そのようなものがあると、もっといろいろな人たちが応募してくると思う。
  • 出場者が、理系寄りで文系色が弱いと感じた。スーパーサイエンスハイスクールは国が支援しているので強くて当たり前だと思う。可能であれば、学問分野のバランスも考えてほしい。

番組制作側から

  • この番組は、“あすを、きょうより素晴らしく。”という朝日放送テレビの取り組み「アスミライプロジェクト」の中のコンテンツとして制作している。何かに夢中になってそれを詳しく探究する、その彼らが素晴らしいということを伝えたいというのがコンセプト。
  • すごい人を「すごい」とたたえる場を用意することで、探究する若者たちに目指してもらえる番組にしていきたい。テレビに何ができるかという課題として、クオリティを高め大会も大きく育てたい。

「放送番組の種別」及び「種別ごとの放送時間」の報告

  • 2023年10月からの「放送番組の種別」と2023年4月から9月までの「種別ごとの放送時間」を報告した。

以上