第696回番組審議会 7月14日(金)開催

〔出席委員〕
井野瀬 久美惠 委員長、小松 陽一郎 副委員長、
北川 チハル 委員、高見 孔二 委員、
橋爪 紳也 委員、原 美和 委員、
星野 美津穂 委員、松山 秀明 委員、
山浦 一人 委員

〔当社側出席者〕
山本 晋也 代表取締役社長、
今村 俊昭 取締役、中村 博信 取締役、
飯田 新 総合編成局長、
吉村 政人 コンプライアンス局長、
植田 貴之 東京制作部長、北村 誠之 プロデューサー、
木村 佳麻里 事務局長、石原 康男 事務局員、
北本 恭代 事務局員

審議課題

『脇役食材のバズレシピ』
<事前視聴 2023年6月17日(土)午後4時~4時30分放送>

委員の主な発言

<番組の評価点>

  • 「地味な芸人シェフ4人が、地味な食材を華やかに調理する」というコンセプトは、すごく面白い。「バズる」という部分ではもう少し仕掛けが必要だが、番組の伸びしろはたくさんあると思う。
  • それぞれの芸人が良い味を出している。ボケとツッコミがいろいろなところで起きて、彼らのやり取りが本当に面白い。その一方で、料理はふざけずちゃんと作っているのが良い。
  • 料理番組というよりバラエティ番組という感覚で見た。4人がそれぞれ自分の得意分野で生き生きしていて、テレビっぽくなり過ぎない仲の良さが味だと思う。それが視聴者に伝わっている。
  • 包丁の使い方を見てもわかるが、芸人シェフたちの料理経験がベースにあってあのように自由な発想が出てくるのだろう。みんなでにぎやかに作っていて、見ている人も料理ができるような気になる。新しい料理番組だ。
  • 今回、番組を見て全ての料理を自分で作ってみた。チュートリアル福田さんの豆腐丼は、全く番組での手順通りに作れ、これが一番おいしくて、審査の内容にも納得した。連動して、料理レシピ動画サイトも見たが、番組の動画をあの中で探すのは苦戦した。

 

<番組の課題>

  • 豆腐やジャガイモは脇役ではないと思う。脇役食材という定義に難しいところがあるので、そこは再考したほうがいいと思った。
  • 芸人シェフたちが料理を全部自分で考えているという点をアピールしても良かったのではないか。料理を考えるプロセスなどもうまく情報として取り入れられたら面白いと思う。
  • ルールがわかりにくかった。4人の芸人のうち一人がMCをして、他の3人が料理を作り、それをMCが判定するというのもよくわからなかった。
  • 料理番組なのか、新しいバラエティ番組なのか、はっきりしたほうが良いのかなと感じた。脇役食材が、最後に脇役ではなくなって主役になったときっちり評価される仕組みがあると、すっきりとした流れになったと思う。
  • キッチンスタジオよりキッチンカーを使って屋外で撮影していた放送回のほうが雰囲気があって良かった。
  • 芸人シェフたちの大きな声やリアクションが行き交う場で作った料理を食べるのには少し抵抗があり、お笑いトークも楽しめなかった。ふざけた感じも許してしまう面白さというのは、料理番組に必要なのだろうか。
  • 料理レシピ動画サイトとコラボレーションした試みは斬新だが、やや芸人たちのトークに頼り過ぎたのではないかとも感じた。芸人の料理対決はよくあるので、単に動画の再生回数を競うだけではない企画性があると面白いと思う。
  • ネットの料理レシピ動画をパロディ化するような演出や、それを逆手に取ったお笑いみたいなものもあればより連動感が出て良かったのではないか。

番組制作側から

  • 今回は、雨のため急きょキッチンスタジオでの収録になったが、本来はキッチンカーを使った屋外での収録番組。4人の仲の良さ、面白さを生かして身近な食材を料理してもらおうと企画した。
  • 番組のルールや脇役食材の定義をわかりやすくしないといけないと思った。調理中の清潔感とか、番組の完結の仕方については、持ち帰って研究したい。

以上