第693回番組審議会 4月14日(金)開催

〔出席委員〕
井野瀬 久美惠 委員長、小松 陽一郎 副委員長、
北川 チハル 委員、高見 孔二 委員、
橋爪 紳也 委員、原 美和 委員、
松山 秀明 委員、山浦 一人 委員

〔当社側出席者〕
山本 晋也 代表取締役社長、
今村 俊昭 取締役、中村 博信 取締役、
飯田 新 総合編成局長、
吉村 政人 コンプライアンス局長、
西尾 理志 東京コンテンツビジネス部長、
田中 和也 プロデューサー、
木村 佳麻里 事務局長、石原 康男 事務局員、
北本 恭代 事務局員

審議課題

『女性の明日が楽になる!あしたのラク子さん』
<事前視聴 2023年3月31日(金)深夜0時24分~1時24分放送>

委員の主な発言

<番組の評価点>

  • 非常に意義のある番組で、女性の問題でもあるが社会の問題でもあるというメッセージもよくわかった。こういう番組を作ってオンエアする姿勢は素晴らしい。しっかり続けていってほしい。
  • まだまだ閉鎖的である女性特有の悩みについて、オープンな対話が楽しく繰り広げられたとても見応えのある番組だった。女性たちの悩みを聞いて、「あるある」を共感するスタートから最先端の情報へとつなげていく展開は、スムーズで引き込まれた。フェムテックという言葉もこの番組で初めて知って興味深かった。男性だけでなく女性も常にアップデートし、正しい知識を身につけていく必要性を感じた。
  • 知らない情報が本当に多かったので、非常に興味深く視聴できた。フェムテックに関する良い点だけを出されると信用できないのだが、デメリットについても語られていたので、情報番組としてバランスが取れていたと思う。
  • 加藤浩次さんが司会なのは、最初は意外だったが、女性の日々の悩みに疎い男性代表としては絶妙なキャストだった。気心の知れた鈴木紗理奈さんとの遠慮のないやり取りはとても自然だった。
  • 女性同士でもなかなか話しづらく、自分だけで悩みを抱え込んだり、解決できずにいたりすることをオープンに話ができて、男女で情報を共有できるのは素晴らしいことだ。こういう番組が発信できたことをうれしく思う。
  • 月経カップも月経ディスクも知ってはいたが、ネット等からの知識だけだった。本当に使っている人の話は聞いたことがなかったが、今回初めて聞くことができた。こういうことで人に伝わるんだと思う。「私はこれを使って、こんなことを思って、こうなりました」と話してもらうことが大事だと思った。

 

<番組の課題>

  • 今回、フェムテックについてはあまり説明がなかったように思う。視聴者が初めて接するということは想定されるので、繰り返しても繰り返し過ぎということはないと思った。
  • 生理痛を体験する機械は、男性だけでなく男女ともに体験するべきだなと感じた。女性でもどうしても自分の基準で考えがちなので、生理痛が軽い人にとっては、重い人が大げさに言っていると疑ってしまうことがあると思う。どちらかというと女性が女性を疑うほうが多いような気もする。
  • 生理痛を体験する機械は、取材スタッフではなく司会の加藤さんに体験してもらったほうがよかった。やらないと絶対わからない。
  • 良い番組だったが、今回の放送時間帯が深夜だったことは気になった。まだテレビ局自身にも生理の話題は隠すべきものだという認識があるんじゃないかなと感じた。それをもっとテレビから変えていくべきで、むしろ多くの人が見る時間にやるべきだと思う。また、男性が見るのもなかなかまれだと思うので、テレビだからこそできる、男性に伝えようとする工夫があればもっとよかった。みんなで議論すべき問題を広く伝えるのは、テレビにしかできないことだ。
  • 男性にもぜひ見てほしい番組だと思ったので、男性が視聴をやめてしまうような要素はできるだけ減らしてほしかった。タイトルイメージもパステルカラーを多用していたり、タイトル名にも女性名が入っていたり、そのような要素が結構入っていると感じた。番組はとても面白く仕上がっているので、ファーストインプレッションで「見たい」と思ってもらえるよう、もう少し気を使ったほうがいいのではないか。
  • このようなテーマの番組を見たのは初めてだった。女性がこういう問題を抱えているというのはわかっているつもりだが、私には誰かと話すのはなかなか難しいと思う。私みたいな感覚を持っている男性もいると思うので、うまく受け入れられていくのだろうかと思った。
  • フェムテックという言葉は政府の骨太の方針、「経済財政運営と改革の基本方針 2021」に盛り込まれていて、「女性の活躍」の中でフェムテックを推進するとなっている。様々な企業がどのように対応しているのかというところも大事だと思う。

番組制作側から

  • 「次世代のあたりまえ」というテーマで社内に広く企画募集した中の一つ。昨年に続く2回目の放送。今回はトークを中心とし、女性たちに存分にしゃべってもらい、加藤浩次さんに受け止めてもらおうと考えた。
  • 男女を問わずざっくばらんにこうした会話をしている社会ができればよいなと思って番組を作っている。ご意見を頂き、男性にももっと見てもらえるように工夫をしていかなければと改めて思った。

「放送番組の種別」及び「種別ごとの放送時間」の報告

  • 2023年4月からの「放送番組の種別」と2022年10月から2023年3月までの「種別ごとの放送時間」を報告した。

以上