第691回番組審議会 2月17日(金)開催

〔出席委員〕
井野瀬 久美惠 委員長、小松 陽一郎 副委員長、
北川 チハル 委員、高見 孔二 委員、
原 美和 委員、星野 美津穂 委員、
松山 秀明 委員、山浦 一人 委員

〔当社側出席者〕
山本 晋也 代表取締役社長、
小倉 一彦 常務取締役、今村 俊昭 取締役、
幾野 美穂 総合編成局長、
西澤 萠黄 コンプライアンス局長、
本田 幹雄 報道番組部長、河井 誠司 プロデューサー、
木村 佳麻里 事務局長、石原 康男 事務局員、
北本 恭代 事務局員

審議課題

『news おかえり』
〈事前視聴2023年1月31日(火)午後3時45分~7時放送〉

委員の主な発言

<番組の評価点>

  • スタジオが明るく和やかで、日替わりMCの本上まなみさんやコメンテーターの松尾諭さんなど出演者の穏やかな感じが伝わってくる。外から帰ってきてホッと一息つくためにテレビをつけた人が、気軽に視聴しやすい雰囲気になっているように感じた。
  • 内容が地域密着の情報だったり、知らない情報だったり、全体的に明るい印象で番組を作っていて重過ぎないのが良い。
  • 横山アナウンサーの明るさとアットホームなツッコミが特徴だと思う。視聴者に寄り添っているのは確かで、だからものすごく見やすい。
  • 3時間を通してさまざまな話題があるのがいい。どのコーナーもしっかりしているし、内容も多岐にわたっていて、バランスも流れもいい。コメンテーターに関しては好みにもよると思うが、火曜日が見やすい。
  • 橋脚工事の疑問から、ヨシの保護、日本の伝統楽器へとつながるこの日の「なんでやねん!?」は、すごく良くて、興味深く見ることができた。ヨシの保存がボランティアに頼るところが多く、その大事なヨシを高槻で育てているということを多くの人に知ってもらえたと思う。伝統楽器とヨシの関係を問うクイズも面白く、心に残る形でまとめられていた。
  • 特集とか「ウラドリ」はいつも良いテーマを取材していて、その素材を生かして日曜の夕方に『おかえりスペシャル』のような番組を放送している。あのような二次利用はとても良いと思う。
  • Twitterでの視聴者コメントを画面下に紹介するのが良いと思う。「なんでやねん!?」のコーナーが好きで見ていたら、コメントに「答えもイケズ!」と出ていて、このようなTwitterコメントの使い方が良かった。


<番組の課題>

  • 『news おかえり』は、タイトルを聞いてすぐに、「あの何々をやってる番組」と言えるような特徴がまだない。そういう番組になるよう頑張ってほしい。
  • 「news」とタイトルについている以上、もう少しニュースだったり報道だったりを強調するようなところがあってもいいのではないかと感じた。ABCテレビが誠意をもってしっかり取材したコンテンツをしっかり出していくことが、信頼性につながる。費用がかかってコストパフォーマンスが悪いのかもしれないが続けてほしい。
  • 今回の「ウラドリ」は、当時なぜ不起訴になったのか、番組独自の調査が少ないという印象を受けた。別の視点からの情報や別の立場の人からの意見が欲しかった。検察審査会は不起訴相当と出している。これは必ず伝えるべきだ。
  • 報道に関しては、主題ごとに専門家を入れ、詳しい解説をしてもらうことが必要だと思う。重要なニュースであるほど、パネラーの印象批評ではなく、きちんとした評論や深い情報の提供が求められる。
  • バックカントリースキーの遭難報道があったが、このような報道では「救助費用がいくらかかる」とか、「たくさんの人手がかかっている」とかも伝えてほしい。それが、事故の予防であったり抑止力になったりすると思う。
  • テレビを見る時、聞き逃しをなるべく避けるために字幕放送の設定をしている。この番組では午後6時台からリアルタイムの字幕放送になっている。大変高度な技術で、特に生放送では難しいところも多いと思うのだが、更なる発展を期待したい。
  • この番組だけではなく、どの民放も連日バレンタイン特集をしているが、ここまで連呼するようなイベントなのかと疑問を持つ。バレンタインに対してネガティブに思っている人も時々取り上げてもいいのではないかと思った。
  • 「なんでやねん!?」は面白いが、ネタが偏っていると感じる。鉄道と建造物の話題が多い。もっと幅広い疑問や不思議を取り上げてほしい。

番組制作側から

  • 今回ご指摘のあったニュースに対するご意見は真摯に受け止め、改めてきっちりと取り組んでいく。核となる特集、特に「ウラドリ」はニュース報道に携わる人間として、とても大切に考えている。
  • 特集で取り上げたもので、世の中の弱者に寄り添っていくテーマのものは、YouTubeでも数百万回を超える再生数を残している。このようなテーマを取材していくのは、我々の使命だと思っている。

以上