第688回番組審議会 10月14日(金)開催

〔出席委員〕
井野瀬 久美惠 委員長、小松 陽一郎 副委員長、
北川 チハル 委員、高見 孔二 委員、
谷口 真由美 委員、橋爪 紳也 委員、
原 美和 委員、星野 美津穂 委員、
松山 秀明 委員、山浦 一人 委員

〔当社側出席者〕
山本 晋也 代表取締役社長、
小倉 一彦 常務取締役、今村 俊昭 取締役、
幾野 美穂 総合編成局長、
西澤 萠黄 コンプライアンス局長、
安田 武史 報道局長、
井口 毅 コンテンツプロデュース局長、
辻󠄀 史彦 制作部長、近藤 真広 プロデューサー、
木村 佳麻里 事務局長、石原 康男 事務局員、
北本 恭代 事務局員

課題

  1. 『news おかえり』と『教えて!ニュースライブ 正義のミカタ』における放送内容の訂正に関する報告
  2. 審議課題『ザ・プレミアム・モルツpresents CHEF-1グランプリ2022』
    <事前視聴2022年7月24日(日)午後7時~8時56分放送>
  3. その他

『news おかえり』と『教えて!ニュースライブ 正義のミカタ』における
放送内容の訂正に関する報告

【朝日放送テレビからの報告】

  • 放送番組において、2件の誤報があり、訂正とお詫びを放送した。
    まず、9月9日(金)放送の『news おかえり』において、「奈良県の遺体で見つかった男女2人の身元が判明した」というニュースを伝える中で、誤って全く関係のない方の写真を亡くなった男性として放送してしまった。
    また、9月10日(土)放送の『教えて!ニュースライブ 正義のミカタ』で第三者供賄罪について三重大病院の事例を説明する際に、逮捕・起訴された人物を「有罪」と放送した。しかし、この件はまだ公判中であり判決は出ていなかった。
    いずれも思い込みによる確認不足が原因で、社内のチェック体制が正しく機能していなかった。
    『news おかえり』の件では、翌日10日(土)の昼12時前のニュースの中で訂正とお詫びを放送。さらに12日(月)の『news おかえり』の番組冒頭と、誤ったニュースを流してしまった同時間帯でも訂正とお詫びを放送した。併せて、ホームページにお詫びを掲載した。
    『教えて!ニュースライブ 正義のミカタ』の件では、翌週17日(土)の同番組冒頭で、訂正とお詫びを放送した。併せて、ホームページにお詫びを掲載した。
    朝日放送テレビでは、今回の事態を非常に重く受け止め、深く反省するとともに、このたびのようなヒューマンエラーを防ぎ、事実確認を徹底するための新たなチェック体制を構築し再発防止に取り組む。

 

【委員の主な発言】

  • 「ヒューマンエラーは起きる」ということを念頭に、チェックの仕組みを考えてほしい。事前に専門家と話した内容に基づいて台本を作る場合でも、その専門家に出典などのエビデンスを求めると良いチェックとなる。
  • 地上波の役割や信頼性を多面的に捉えなおす機会にしてほしい。
  • 大変だとは思うが、スタッフのニュースを扱う知識を日頃から高めていかなければならないと感じた。
  • ファクトチェックという言葉があったが、安易に使ってほしくない。例えば大手新聞の記事で確認をすると言うが、それはファクトチェックとは言えない。ファクトチェックは、原資料、直接的な本人の証言、本当だという証拠などで確認するということで、本当に大変なことだ。

審議課題『ザ・プレミアム・モルツpresents CHEF-1グランプリ2022』

【委員の主な発言】

〈番組の評価点〉

  • 賞金を出してコロナ禍で苦境にあるシェフを応援するという企画は素晴らしいと思う。
  • 事前番組やいろいろな番組でのPRがあり、期待がとても高まった。また、前回より見やすくなったと感じた。挑戦者の姿を見せることに重きを置いたシンプルな構成に変化したと思う。
  • 料理人を応援するだけでなく地元の食材を使うなど、地域貢献にもつながっていて良かった。審査の基準が郷土への思いとオリジナリティということで、その食材選びを挑戦者に任せたところも良かったと思う。
  • 審査の公平性については、審査員が5名になったことでバランスは良くなったと思う。
  • エリアアンバサダーの芸人たちが、挑戦者の地元に出向いて普段の姿や料理の魅力を伝えて盛り上げているところが良かった。当日は一発勝負で、実力が出し切れなかった挑戦者もいたと思うので、そのフォローにもなっていると思う。

〈番組の課題〉 

  • 全体的にエンターテインメントとしての緊迫感が足りなかった。事前番組も見たが、各エリア予選ではきれいに作られた料理を食べて、いつの間にか勝敗が決まっていたという感じだった。テレビでは実際の味覚や嗅覚、触覚はわからないのだが、それを何とかして伝えるのが料理番組。もう少し研究してみてはどうか。
  • 地元の食材に限るというのは、やはり「北海道が得」という感じがした。条件はそろえたほうがいいのかなと思った。
  • 農林水産省の地理的表示保護制度に登録された「地域の産品」などもうまく生かすと、地域も盛り上がると思う。
  • スピードバトルは、時間制限を設けることで緊張感はあったが、料理人たちが本来の力を出し切れていないと感じた。
  • 誰が勝つんだろうというハラハラドキドキ感があまりなかった。緊張感を出すために決勝だけ生放送にしてはどうか。
  • 炎天下の農園での調理は、食材が傷むのではないかとか、汗やほこりなど衛生的にどうなのかと気になった。何よりシェフたちが気の毒だった。普段通りの実力が出せるとは思えない。
  • 賞金1,000万円という真剣勝負だからこそ、料理の評価はプロだけでよかったと思う。
  • ジャッジをする審査員がいかにすごい人たちかということをもっとよく知りたかった。


【朝日放送テレビ出席者から】 

  • 日本全国を6エリアに分け、予選を勝ち抜いてきた40歳未満の料理人の方々が優勝賞金1,000万円を目指して料理で対決する番組。コロナ禍で苦しむ全国の料理人や生産者を応援したいという思いもある。
  • エンターテインメントの部分と、「シェフNo.1」を決めるコンペティションの部分を両立させるのに悩んだ。2時間に内容を詰め込み過ぎて、それぞれのシェフの描き方が少し弱くなった。ご意見は次回に生かしていく。

その他

  • 2022年10月からの「放送番組の種別」および2022年度上期の「種別ごとの放送時間」を報告した。

以上