第673回番組審議会 4月9日(金)開催

*朝日放送テレビ出席者と各委員をリモート会議システムでつないで開催

〔出席委員〕
井野瀬 久美惠 委員長、淺井 栄一 副委員長、
北川 チハル 委員、小松 陽一郎 委員、
杉林 浩典 委員、高見 孔二 委員、
橋爪 紳也 委員、原 美和 委員、
星野 美津穂 委員

〔当社側出席者〕
山本 晋也 代表取締役社長、
小倉 一彦 取締役、今村 俊昭 取締役、
幾野 美穂 総合編成局長、
辻 史彦 東京コンテンツビジネス部長、
山田 拓 チーフプロデューサー、
星 信幸 事務局長、石原 康男 事務局員、
北本 恭代 事務局員

審議課題

『アスミライ~笑って学べるSDGs~』
<事前視聴 2021年3月27日(土)午後1時55分~4時25分放送>

委員の主な発言

<番組の評価点>

  • 子どもたちが教えるSDGsに感動した。私はSDGsとは何かをよくわからないまま見ていたので、この取り組みをしている子どもたちを見て、私たちの世代のほうが取り残されていると感じた。「一度壊すと二度と戻らない」という言葉が印象に残った。
  • SDGsという非常に重要なテーマを面白くやさしく伝えることは、メディアにとってすごく大切な役割だと思う。そこに笑いを絡める試みは、すごくチャレンジングで素晴らしいと思った。
  • ABCテレビが、積極的にSDGsをプロジェクトとして取り上げていこうという熱意や、あまり難しいことを言わず、関西人として皆でワーワー言いながら考えようというコンセプトが素晴らしい。
  • ゴミ収集の話題がとても良かった。日本中で1日中、誰かが走ってゴミを集めている。そこを感じさせたことと、ゴミの分別をわかりやすく訴えているのが良い。ゴミの授業だけで1時間くらいやっても良かったんじゃないかと思う。
  • 木クズの粘土とか食用のコオロギとかゴミの分別とか、非常に興味深いものが様々に盛り込まれていて良かった。
  • SDGsとは、環境のことという捉え方をしている人が多いと思うが、SDGsの理念というのは、「人にもやさしくて、地球にもやさしい」ということではないかと思っている。今回の番組は、環境、資源と来て最後に人権にスポットを当てたテーマが出てきて、「やっぱりここをちゃんと押さえはったな」と思った。


<番組の課題>

  • いろいろな人にSDGsを知っているかを聞いてみたが、私たち主婦層では知っている人はかなり少なかった。SDGsという言葉の認知度を高めることがまず必要だと思った。
  • SDGsは国連で定めたものなので、もっと国連の活動等の紹介もあったほうが理解が早いと思った。冒頭の「SDGsとは何か」を定義するところが一番大事なところだが、うまく伝わっていないと思った。
  • 2時間半に六つの授業という構成なので、盛り込みすぎで消化しきれないという印象だった。17の目標は、一つひとつのゴールを目指すというよりは、複合的に絡み合っていくものだと思うので、その辺りをさらに深めるような取り組みや、SDGsの考え方、向き合い方が、番組で楽しく学べたらうれしい。
  • エゾシカの角のビジネスについては、本来害獣ではなかったはずの動物の命の問題でもあるので、その辺りにも触れてほしかった。
  • SDGs=環境問題となりがちだが、日本はジェンダー平等ができていない。こういう身近なところからやっていくという姿勢を全番組に浸透させていってほしい。
  • 勉強部分、解説が必要ではないか。子どもたちの話題があって、身近なゴミの問題や障がい者の話があって、最後は「勉強しましょう」と言うほうが、全体が締まるような気がする。オランウータン博士の出番がほとんどなかったので、あそこをポイントにして勉強するとか、うまい組み合わせが欲しいなと思った。

番組制作者側から

  • 「アスミライプロジェクト」は、「今日より良いアスのために、ミライのために、できることを続けていく」という朝日放送テレビの取り組むSDGsプロジェクトで、この番組は、そのキックオフの意味合いも持つ。
  • SDGsという言葉は知っているが、何をしたら良いのかわからないという方とも「一緒に学んでいこう」という姿勢を大切にした。また、SDGsを学校で学んでいる若い世代とあまり知らない大人を結びつけられるように、例えば野菜の食べ方であったり、ゴミの捨て方であったり、身近な題材を中心に取り上げて楽しく学べるよう心がけた。
  • これからは、SDGsを啓蒙していくだけでなく、視聴者と一緒になっていろいろなことに取り組んで、その結果を出していくような巻き込み型、視聴者と一緒になってSDGsに取り組んでいくことも目指したい。

その他

2021年4月からの「放送番組の種別」及び2020年度下期の「種別ごとの放送時間」を報告した。

以上