第671回番組審議会 2月12日(金)開催

*朝日放送テレビ出席者と各委員をリモート会議システムでつないで開催

〔出席委員〕
井野瀬 久美惠 委員長、淺井 栄一 副委員長、
岡村 邦則 委員、北川 チハル 委員、
小松 陽一郎 委員、高見 孔二 委員、
橋爪 紳也 委員、原 美和 委員、
星野 美津穂 委員

〔当社側出席者〕
山本 晋也 代表取締役社長、
清水 厚志 取締役総合編成局長、小倉 一彦 取締役、
熊田 容子 制作部長、高木 伸也 プロデューサー、
星 信幸 事務局長、石原 康男 事務局員、
北本 恭代 事務局員

審議課題

『相席食堂 一夜限りのゴールデンSP』
<事前視聴 2021年2月2日(火) 午後7時~午後8時54分放送>

委員の主な発言

<番組の評価点>

  • ひと言で言ったらものすごく面白かった。いつもの『相席食堂』とは違うが、短い漫才を見ているようで楽しめた。特に見取り図なんて、放送される時間が短いのがわかっているのにヘアスタイルだけにあれだけ時間と手間をかけて、ちゃんとオチまでつけて、短い漫才としてよくできていたと思う。他も、もちろん取材に苦戦しているものもあるが、そこは千鳥がちゃんと突っ込んでオチをつける。だからいつもの『相席食堂』じゃないだろうけど、それはそれで十分面白いと思った。
  • 『M-1グランプリ2020』出場者を『M-1』風にロケで競わせる発想は、引きがあって良かったと思う。面白い組とそうではない組で差があったかなという気はしたが、千鳥がVTRへのツッコミで、「これは、失敗している。昔の面白いビデオを流そう」とか、「ニラ焼きそばのところは1ミリもいらない」とか、「バイトに編集させたん?」とか、ちょっとしくじっているところを逆手に取ってネタにしているのがすごくうまいなと感心した。
  • 私は、『M-1グランプリ』で優勝した人の『M-1アナザーストーリー』という番組が好きで見ているが、今回、ファイナル出場の10組に同じようなチャンスを与えてあげたということはすごいなと思った。それぞれ、ご両親が苦労なさったり、知り合いの方が支えてこられたり、学校の先生が応援したり、いろいろな話が出てきた。彼らも「優勝はしなかったけど、ファイナル10組に残った」ということで凱旋できた。これはますます『M-1グランプリ』を燃えさせる大きな動機になると思う。このコンセプトは素晴らしい。
  • 出場者をランキング制にしたのは、「このコンビは何点なんだろう、次は何点取るんだろう」みたいに、最後まで視聴者の興味をつなぐという意味で、うまい演出だと思う。


<番組の課題>

  • 10組は多過ぎると思う。できたら半分くらいにして、もっといろいろなエピソードを紹介していただけたらありがたかった。
  • 1組が7~8分とのことだが、私はもっと短く感じた。この短さ故に面白さが伝えられなかったのかなと思う。また、あれだけの芸人が揃っていても、必ずしも笑いにならないというお笑いの難しさもよくわかった。
  • この番組は、VTRを担当するディレクターの表現力であったり編集力であったり、どうVTRを組み立てるかというところも大事。今回10組あったので、10個のバリエーションを見せようとしていたように思うが、10個のバリエーションを作るのだったら相当練らないといけないと思う。
  • 『相席食堂』の面白さって、初めて見てわかるのだろうか。以前この番組審議会の課題として見た時、私はあまり面白くないと思った。最初は、ロケ取材が楽しいのかそれとも千鳥がワイワイ突っ込むのが楽しいのか、よくわからなかったからだ。しかし、何回か見ているうちに『相席食堂』の面白さがわかってきた。そのような番組なので、1回だけゴールデンタイムでの放送を見てわかるだろうかという気もちょっとする。
  • 東京の人に「夜11時過ぎの、この時間帯の、このなごみ感で見てほしい」という部分もあって、ゴールデンタイムにこだわらず「深夜」にネットできたらよかったかなという気持ちもある。
  • せっかくの良い企画だから、あまり気張り過ぎずに、感動編もあり、中には大爆笑編もあり、いつも通りの行き当たりばったりのハプニングの『相席食堂』で、是非とも再度全国ネットのゴールデンタイムでチャレンジしてほしいなというのが私の思い。

番組制作者側から

  • 『M-1グランプリ2020』のファイナリストたちが地元に帰り、その帰郷のVTRを千鳥が見て、ロケのチャンピオンはいったい誰なのかを決めるというのを番組の軸とした。
  • 番組全体で10組、同じようなパターンになってしまう面はあったが、皆それぞれのストーリーがあり、普段この番組を見ていない方々にも楽しんでいただけたと思う。『相席食堂』の面白さは、1回のオンエアではなかなか表現しにくいが、反省はちゃんと次に生かしていきたい。貴重なご意見をいただきありがとうございました。

以上