〔出席委員〕 |
〔当社側出席者〕 岩田 潤 代表取締役社長 西村 晃介プロデューサー |
第40回番組審議会
第40回番組審議会 4月25日(月)開催
審議課題
『 ABCミュージックパラダイス 』 3月2日(水) 22時00分~24時30分 放送
委員の主な発言
〈番組の評価点〉
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北村アナウンサーの音楽を語る言葉が秀逸だ。音楽の周辺情報や個人の思い出に引き寄せた感想は語っても、音楽表現の中身そのものを語ることに意識的なパーソナリティはそれほど多くないように思う。その点、北村アナは歌詞に描かれている世界を自分の言葉に置き換えて、リスナーに分かりやすくホットに届けられる技術とハートを持っている。
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番組に変な深刻さが無いのが良い。メッセージテーマも、<ご飯のおかずになるかどうか>という他愛のない軽いもので、コメントもクイズも重さを感じさせないところが良いのだと思う。
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前回の審議番組で、男性出演者が女性出演者に向けて、ジェンダー目線的にいかがなものかと意見を申し上げたが、今回の審議番組では北村アナがリコ氏の事をアーティストとしてリスペクトしながら話されているところが見えたので、好感を持った。
〈番組の課題〉
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この番組は深夜にかけてのオンエアなので、比較的若い世代のリスナーを意識した選曲で構成されている。広く知られたアーティストの名前も出てくる一方、注目を浴びているけれどもまだ名前が浸透していないアーティストもいろいろ登場した。耳で聞いているとアーティスト名や曲名の文字が浮かばず、わかりにくく感じる場面もあるので何とか工夫してやっていただければと思う。
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2時間半を通して、もう少し番組にテンポが欲しい。跳ねた感じが欲しい。私の中で最も盛り上がったのは<ご飯のオカズになるかどうか>というテーマトークだった。しかし音楽番組としてそれでいいのか?
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どうしても物知りの北村アナと、音楽中心に活動し世の中のことをあまり知らないリコさんというように聞こえてしまうところがある。番組のスパイスでもある北村アナの“私は良くものを知っているぞ”感と少し思い込みの強すぎる発言は、共感を得るためにはもう少し抑える方が良いのではないか。
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今、日本の音楽シーンはずいぶん衰退しているのではないかと危惧している私は、ゲストのクレナズムの萌映氏の指摘は鋭いと思った。サブスクが主流になって、アルバム単位の再生ではなくプレイリスト単位となっている今、売るためだけの曲作りで、アーティストのやりたい音楽ができなくなっているのではないかと思っている。だから似たような楽曲ばかりで、音楽が使い捨て状態になっているのではないか。
番組制作側から
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プロデューサーである自分が元々の「ミュージックパラダイス」を知っている分、 エッセンスを受け継ぎつつ、どのようにドライブしていこうかと番組がスタートした時から考えている。当時と大きく違うところは、ネットとSNSの浸透だ。当時はラジオで聞くのが一番早い時代で曲の情報や初解禁はラジオでしか聞けず、ラジオを録音する事は普通だったが、今やSNSを見ながらラジオを聞く。またはSNSでバズったことがラジオでも、という時代なので、そういう時代に音楽番組をやることにどう関われば良いのか日々考えている。
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スタッフ間では制作者側が“この曲いいですよ”とリコメンドする時代でもないのかな、という話も出るが、しかしやっぱり私はラジオを聴いて“こういう曲もあるんだ”」と思った世代なので、新曲6曲を決めるのに何時間もかけて悩んでいるが、この文化は無くしたくないなと思う。その上で、若者に向いているのかという話は本当に難しいところだ。