〔出席委員〕
影山 貴彦 委員長、土谷 多恵子 副委員長
本渡 章 委員、二村 知子 委員、西川 秀昭 委員  

〔当社側出席者〕

岩田 潤  代表取締役社長
大幸 雅弘 取締役 兼 事務局長
嶋田 一弥 編成統括本部長 

奥川 和昭 プロデューサー

  第37回番組審議会 1月17日(月)開催

審議課題

『 堀江政生のザ・シンフォニー・アワー 』 11月28日(日)  7時05分~7時35分 放送

委員の主な発言

〈番組の評価点〉        

  • 一般には少しとっつきにくいクラシック系番組だが、堀江政生アナウンサーの落ち着いた声と適切な解説と良い音楽そのものの気持ち良さがある。

  • 作品の題名、作曲家プッチーニの思い、音楽の背景紹介などによりオペラを音楽だけでなく物語として楽しむことが出来た。

  • 堀江アナの語りを聞いたうえで楽曲を聴くのと、何も知らずに聴くのとでは、受ける印象に大きな差が出る。単なる解説ではなく、語りとしての情が感じられるところに番組の深みと持ち味がある。

  • 40年近い歴史を刻んでいるこうした長寿番組は、大いに大切にすべきだ。ただ一方で、時代は変化する。放送、ラジオの世界も新陳代謝が必要であることはいうまでもない。時代が求める番組の形を模索しながら、これからも歴史を刻んで欲しいと願う。

  • 今回プッチーニの「ラ・ボエーム」に関しては、解説を聞いていることもあり、言葉は解らないけれども物語の雰囲気や背景がある程度理解できた。いい意味で作品および自分の世界に入ることが出来た。

  • 堀江アナの伝え方がとても良く誘導され情景が浮かんできた。実際のオペラはかなり長いが、初めて聞く人には分かりやすくて良いと思う。

〈番組の課題〉 

  • 当日の出演歌手の皆さんやオーケストラ、オルガン奏者等の紹介があったが、もう少し丁寧に紹介してほしい。堀江アナやクラシックに造詣の深い方々にはおなじみの名前だろうが、詳しくないリスナーは名前をフルネームで聞き取れない。

  • 解説と音楽のバランスについて。もっと音楽を聴きたいと感じた。音楽に感情移入しようとしたところで、終わってしまう。その繰り返しだった。

  • プッチーニの「ラ・ボエーム」の魅力や聴きどころ、今までの名演などをもっといっぱい語ってほしかった。(カラヤン指揮のベルリン・フィル、テノールのパバロッティ、ソプラノの ミレッラ・フローリ「私の名はミミ」は名演の一つだ)

  • クラシックファンだけが聴いているのではないということも意識してほしい。長く続く番組なのでその辺のところが無意識に疎かになっているのでは?

番組制作側から

  • ターゲットについては、個人的にはクラシックを身近に感じてもらえればなと、新規開拓できればと思っているがなかなか難しい。初めて聞く人にも耳をとめてもらえるような選曲やテーマを設けてやっていきたい。

  • 目を閉じれば情景が思い浮かぶ作りは大事だが、それにこだわり過ぎて聴き始めてすぐに耳の蓋を閉じられても困るなという思いもある。クラシックファンを満足させるために振り切るのも一つの案だとは思うが、この辺は永遠の課題。

  • ザ・シンフォニーホール・アワーという番組については単に番組ということだけではなく、どういう体験をリスナーの方にしていただくかということが大きいと考える。シンフォニーホールに行ってこんなに素晴らしい音楽を聞けますよという事をお伝えし、クラシック音楽の素晴らしさに触れていただく体験をしてもらうことが大事なので今日頂いたご意見を今後の番組づくりに活かしていきたい。

 

                                                   以上