第636回番組審議会 6月16日(金)開催

〔出席委員〕
井野瀬 久美惠 委員長、酒井 孝志 副委員長、
道浦 母都子委員、橋爪 紳也 委員、
淺井 栄一 委員、高見 孔二 委員、
小松 陽一郎 委員、北川 チハル 委員、
古川 伝 委員

〔当社側出席者〕
脇阪 聰史 社長、
緒方 謙 取締役、山田 裕之 取締役、
清水 厚志 総合編成局長、
株柳 真司 コンプライアンス局長、
横山 知彦 企画戦略部長、
熊田 容子チーフプロデューサー、
白石 和也 ディレクター、田中 徹 事務局長、
西澤 萠黄 事務局員、北本 恭代 事務局員

 

審議課題

教えて!NEWSライブ 正義のミカタ
<事前視聴 2017年5月27日(土)午前9時30分~午前11時放送>

委員の主な発言

<番組の評価点>

  • 4年目でMC東野幸治さん自身も非常に自信をもってリードされていて、安心して見ていられる。パネラーと専門家の先生にズバズバとものを言って、うまく意見を引き出している。肩が凝らずに見られて勉強にもなるので、土曜の朝の番組として本当に定着したのではないか。
  • パネラーの質問がイラストで出るが、非常に的確な質問で、「そやねん、なんでやろ」みたいに、自分たちもその話の輪の中に参加しているような雰囲気を感じる。
  • 取り上げる話題の数とか時間配分が見やすくてとてもよかった。わからなくてモヤモヤしていたことが、そういう見方もできるのかと納得できたり、考えさせられたり、そこのテンポが非常に良い。
  • パネラーの聞く人と、『教えて!』に答える人とがはっきりしていて、それを結んでうまくバラエティとして笑いも持たせながら進めていく、そういう役割に東野さんがはっきり目線を合わせてきていると感じる。
  • きれいにまとめないことで、見た視聴者がそのことに違和感や怒りを持ったり、「もっと真面目にやれ」と思ったりするように、敢えてされているのではないかと思った。かなり違和感のある「ミカタ」もあったが、それも含めてこの番組の特徴、個性かと受け止めた。まずは一緒に考えてもらうことが大事で、そんなに正解が転がっている時代ではないということか。
  • 「色々な意見を持っている人がいて、こちらは割り切ってやっていますよ」という感覚さえスタッフ側が持っていれば、それで良い。北朝鮮問題で、この数字が大事だといって、資金源の話などが出ていたが、あんな切り口はあまり見たことがなくて、ものすごく面白かった。自信を持ってやれば良いと思う。

 

<番組の課題>

  • 「生」の感覚が全然ない。もっと「生」さを出して、だめなことを言ったら謝ってもいいじゃないか、くらいの気持ちをもたないと制作がバラエティのニュース番組は作れないと思う。
  • コメンテーターや専門家の先生がいつも同じ、というイメージがある。専門家は常にリサーチして新しい風を入れると新鮮さが出るように思う。
  • ニュースによっては「笑いにしている場合か」というところがある。例えば(北朝鮮の)ミサイル問題。本気で怒るべきところは怒るべき。VTRに権力者を笑いとばすような批判精神があれば良いけれども、下手な笑い話のようになっているところはどうかと思う。
  • 色々な見方を提示すること、そこに笑いをまぶす、そこのさじ加減の難しさを感じる。バラエティ、笑い、シリアスさ、問題の本質、そこのバランスがうまく取れていない部分があったときに「うん?」と思うのはある。
  • もう少し入門の入門的質問をパネラーにさせてみると、「ああ知らなかったな」という部分を発見できる。そこはもう少し工夫してもらうと、面白くなる。
  • ある一つの見方しかしゃべらないと、視聴者がそれを鵜呑みにしてしまう可能性もあるので、できるだけ一つの問題に対して色々な見方があるということを提示するよう、常に心がけて欲しい。
  • 色々な意見があっていいが、そのコメンテーターがどういう属性や経歴の人かというのをしつこく入れてもらって確認できると、発言の客観性や信用性が高まるのではないか。

番組制作側から

  • 個性豊かな裏番組がある中で、テレビ制作部が作っている強みを活かした「ニュースバラエティ」を目指している。VTRの作りとして、笑いを取りたいという思いもあるが、一番にどうやったら分かりやすくなるかを考えて工夫している。
  • 今の形を確立して定着させることを目指してきたが、「最近変わってないな」と思ったところで次のステップに進まなければいけないのかなと思う。今は過渡期だが、先のことは常々考えている。
  • 一つの見方に固まらないように、敢えて視聴者が違和感を持つような見方も提示するようにチャレンジしている。視聴者と一緒に先生方の意見を聞いて、考えていただけるよう毎週のトータルでバランスを取っていくということだと思う。

以上