第585回番組審議会は5月11日(金)に開かれました。出席委員と当社出席者は以下の方々でした。
〔委員〕
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〔当社側〕 渡辺 克信 会長、脇阪 聰史 社長、 和田 省一 専務取締役、田仲 拓二 常務取締役、 大塚 義文 取締役、松田 安啓 編成局長、 山本 泰弘 広報局長、 大幸 雅弘 企画戦略部長、大坪 光昭 プロデューサー 戸石 伸泰 事務局長、野条 清 事務局員、 北本 恭代 事務局員 |
審議課題
『ガラスの地球を救えスペシャル「いま見直そう! ニッポンの心 関西のチカラ」』
<事前視聴 4月30日(月)午後1時55分~午後5時54分放送>
番組の良かった点
- 10年間、継続的にこういう番組に取り組んできたのは素晴らしい。今後も続けて欲しい。
- 関西の良さ、自然、歴史について再認識・再発見したことが多くあった。こういう情報番組では「聞いたことがある」というのがよくあるが、知らない情報ばかりで学ぶことが多かった。
- 下鴨神社からの中継映像が本当にきれいだった。途中で雨が降ったこともあり、京都と水との関係をうまく映像で表現していた。
- 「生命の循環と共生」がキーワードになっていた。「生命の循環と共生」は、日本人の心の部分であり、知恵。日本人は素晴らしいと改めて感じた。
- 最先端の新環境技術の話はわかりやすく興味深かった。ぜひとも追跡調査して欲しい。どのように事業化されていくのか、大変興味がある。
- 番組が良質だっただけに、番組と一体的に作り込まれたコマーシャルと合わせ、提供するスポンサーの印象度も上ったと思われる。民間放送の大切な役割でもあると考える。
番組の課題
- 生放送の良さをもう少し引き出せなかったか。例えば下鴨神社からの中継で伝えたいこととスタジオがどうそれを引き取るかという部分で。もう少しスタジオのトークを盛り上げる方向で構成するべきだったのではないか。
- 去年までは午前と午後の2部構成、一昨年まではラジオもあったが、今回はテレビだけで午後の4時間。何となく縮小に向かっているのではないかと思ってしまう。
- 10周年ということで、この10年を振り返る部分があっても良かったのではないか。環境に関しては、この10年で人々の意識も変わり、論点も変わった。10年前に始めた時の「ガラスの地球を救え」のミッションと現状がどう変わったかという部分が欲しかった。
- 今回のテーマ「ニッポンの心 関西のチカラ」が抽象的ではなかったか。最初の頃は「水」や「生き物」がテーマだった。「関西のチカラ」というと関西全部、出てくる話があっちこっちへ行ってなかったか。
- 「ガラスの地球を救え」という言葉が本来持つメッセージを充分伝えられていたか。視聴者の周辺にどのような問題があり、一人ひとりが何をやらなければいけないのか、丹念にひも解く演出ができていたかどうか。「絆」などの言葉の連呼が多かったのはちょっと安易だったと思う。
番組制作側から
- 去年4月に放送する予定だった「ガラスの地球を救えスペシャル」は東日本大震災の影響で10月の放送になった。今回の放送の準備期間は半年しかなく、午前午後の両方でやるかどうかを考えた時に、クォリティの高いものを優先するべきだろうということで、4時間に凝縮してやっていくことになった。
- 10年前は環境意識がそれほど強くなかったので、温暖化やエコというものを扱ってきたが、10年目ということもあり、もう一度身近なところを見直そうというのが今回の企画意図。特に「関西のチカラ」というのは、日本全体が沈んでいく中で、環境技術で関西がリードしている部分があるのではないかということで、前向きに行きたいというのがあったが、その思いが空回りしてしまったかも知れない。
- 10年間を振り返ってその後の経過はどうなっているのかというと、実は放ったらかしにされていて、その時に起こったムーブメントが終わっていたというところもあった。そういう意味ではそこが実は本当に危機であるのだろうが、それをそのまま伝えるのは難しかった。
- 今年は準備期間の問題で放送時間を短くしたが、基本的に午前1時間半、午後4時間、計5時間半のベースは変わらない。朝日放送は今後もCSR活動としてもこの番組をしっかりと作っていき、環境問題にしっかりと取り組んでいく。
以上