第580回番組審議会は11月11日(金)に開かれました。出席委員と当社出席者は以下の方々でした。
〔委員〕
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〔当社側〕 渡辺 克信 会長、 脇阪 聰史 社長、和田 省一 専務取締役、 田仲 拓二 常務取締役、大塚 義文 取締役、 松田 安啓 編成局長、山本 泰弘 広報局長、 井上 隆史 ニュース情報センター長、 矢島 大介プロデューサー、天本 周一ディレクター、 野条 清 事務局長、北本 恭代 事務局員 |
審議課題
ドキュメンタリースペシャル「年金不信」 2011年5月14日 26:30~27:25 OA
(日本民間放送連盟賞テレビ報道部門最優秀賞受賞作品)
- 社会的にあまり知られていない無年金障害者の現実、どういう状態に置かれているのか、支援者がどう取り組んでいるのかという、視聴者があまり知らない状況を伝える非常にいい番組だった。
- 放送時間が午前2時半というのは非常に残念だ。地上波で放送するには編成的な限界があるのであれば、ウェブファーストなどマルチメディアで露出度をふやし、無年金障害者の問題をもっと多くの人に見てもらい、考えてもらう機会をつくるべきだ。
- インタビュアーの踏み込みすぎが気になった。ストーリーを成立させたいのはよく分かるがもう少し相手の返事を待ったほうが良かったのかなと思った。
- 「年金問題」についてはっきりと説明しない、説明責任を果たしていない国、行政と、知ろうとしない国民の間で、問題点ををきっちり整理して伝えていくのがマスコミのこれからの役割である。
- 下請け、孫請けという重層する日本の産業構造の中で、無年金障害者は以前から顕著化していた。本質は雇用形態の問題が重要だという視点に、もっと踏み込むべきでなかったかという感想を持った。
- 長妻元厚生労働大臣のシーンで「これから民主党はどうするんだ」というところまで詰め寄ってコメントを取るべきだったと思う。突っ込み不足という感じがした。
- この番組で強く印象に残ったのは、定款がないということと共済年金は条件がないということ。
「年金」は複雑すぎて本当に問題が何かわからないところがあるので、メディアがしっかりと伝えてくれて、視聴者が内容を理解しやすいかみ砕いた番組をどんどん作ってほしい。 - 未納期間を後に補完する方法、回復する方法について触れてなかった。もう少し周知の必要性について番組内で取り上げてもよかったのかなと思う。警鐘をならす役割はしっかり果たされていたが、「こういう回復の仕方があります」ということは、情報としてあつかった方が良かったと思う。
- ヒューマンドキュメンタリーとしては、すごい映像を撮ったと思う。地蔵尊に何をお祈りしましたかを聞いたときに一言、「助けてくれ」。この言葉がとれただけでも、番組として大きく評価したい。
- 広がりのある非常に重要な社会的メッセージのあるテーマなので、これをフォローするような第2、第3の番組をつくって、すべての国会議員の皆さんに見てもらう機会を作るべきではないかと思った。
以上