2021年度の取り組みについて

朝日放送グループの一員である朝日放送ラジオ(株)の「ABCラジオ 上方落語をきく会」と、朝日放送テレビ(株)のアナウンサーによる絵本の読み聞かせ会「おはなしの森」は、それぞれ、公益社団法人「企業メセナ協議会」が主催するメセナ活動認定制度《This is MECENAT 2021》 に認定されています。
 「上方落語をきく会」は3年連続、「おはなしの森」は初めての認定です。

「ABCラジオ 上方落語をきく会」の「This is MECENAT」認定内容

重点テーマや目標

イベントやラジオ放送を通して「上方落語」に触れる機会の創出を行い、関西の歴史ある伝統芸能文化を支えます。

概要

昭和30年(1955年)12月1日に旗揚げをし、毎年開催しているABCラジオ主催の落語会。2021年1月30日に大阪の「国立文楽劇場」において昼夜二部構成で開催された第119回公演は、感染症対策に万全を期し、計575名が来場しました。上方落語では最も歴史ある落語会で、公演の模様はABCラジオで生中継を行っています。

特色

第一回公演(公開録音)は大阪・高麗橋にあった三越劇場で行いました。当時、上方の噺家はわずか9人ほどで、まさに風前の灯でしたが、この会を通して噺家さんと落語ファン、放送局とが力を合わせ、次々に熱のこもった高座を作り上げました。この会から松鶴、米朝、小文枝、春團治の「上方落語四天王」が台頭し、60年代後半には、仁鶴、枝雀、三枝、春蝶、小染といった人気者を輩出。その後も「1080分落語会」「しごきの会」「創作落語」など、落語ファンの語り草となる数々の企画を通して、今日まで幾度にも渡る上方落語ブームの火付け役になってきました。今後も持続していきたい関西の文化を支える歴史ある取り組みです。

「おはなしの森」の「This is MECENAT」認定内容

重点テーマや目標

2020年に新たに開館した文化施設「こども本の森 中之島」で定期的に開催している絵本読み聞かせ事業で、未来を担うこどもたちに貢献するとともに、コロナ禍における文化施設の支援も目指しています。

概要

2020年7月に開館した「こども本の森 中之島」は、新型コロナ感染拡大の影響等で開館が約4ヵ月遅れ、当初予定していた館内イベントがなかなか開催できない状況にありました。そこで、コロナ禍の中でも持続可能なアウトリーチ型の新たなメセナ活動として、朝日放送グループが「こども本の森」とパートナーシップ協力を行い、2020年10月からスタートした無料イベントが「おはなしの森」です。テレビやラジオで活躍するABCアナウンサーが毎回出演するかたちで、こどもたち向けの「読み聞かせ会(朗読会)」を定期的に開催しています。

特色

「こども本の森 中之島」は、こどもたちの素直な眼差しと感受性を大切にする「物語の聖地」をつくることをコンセプトに、建築家・安藤忠雄氏によって設計・寄贈され、館内は安藤氏の緻密な設計意図による、まさに「本の森」に包まれるような空間デザインが施されています。この場所で、未来あるこどもたちに最高の読書体験を提供するため、「おはなしの森」では毎回3人のABCアナウンサーが「こども本の森」の蔵書の中から4~5冊を選び、それぞれの個性を存分に発揮して読み聞かせを披露しています。今後も感染症予防策を徹底した上で、定期的・持続的な実施を目指します。