わたしたちABCの取り組み

情報格差の解消

2025年09月
社会・地域への貢献

放送を通じた情報格差の解消に向けて、朝日放送グループでは、放送の形やメディアの特性を活かしながら、多様な視聴者・リスナーに情報を届ける取り組みを進めています。

朝日放送テレビ(ABCテレビ)では、様々な視聴者が情報へアクセスでき、テレビ番組を楽しめることをめざし、字幕放送、解説放送、手話放送といったユニバーサル放送の充実に努めています。
なかでも、より多くの方に番組を楽しんでいただけるように、字幕放送の拡充に力を入れています。
ここでは、字幕放送に関する取り組みの一部をご紹介します。

字幕放送とは

出演者のトークやセリフ、ナレーションを文字や記号にして、画面にわかりやすく表示して放送しています。
テレビリモコンの「字幕」のボタンを押すことで、利用することができます。

聴覚に障がいのある方々をはじめとした多様な背景をもつ視聴者に対して、放送内容を正確に伝える手段として重要な役割を果たしています。

ABCテレビ 字幕放送スケジュール

ABCテレビの字幕放送

AI生字幕生成システムの活用

ABCテレビでは1995年に字幕放送を開始し、デジタルコンテンツや字幕制作を担うグループ会社のデジアサと連携しながら字幕付与番組数を徐々に拡大してきました。
現在は、午前7時から深夜0時までのバラエティやドラマ、アニメなど、字幕対応が可能な番組にはすべて字幕を付与しています。

2008年からはニュースやスポーツ中継といった生放送番組にも、リアルタイムで字幕を付与し、その番組数の拡充を図ってきました。
2023年には、AI技術を活用した音声認識による生字幕システムを導入し、少人数の体制でも大規模災害や緊急時、スポーツ中継といった場面で迅速な対応が可能となりました。
たとえば、2024年の能登半島地震の緊急報道番組での迅速な災害に関する情報提供やなどで活用されています。

「M-1グランプリ」での生字幕

生放送での字幕は、放送を確認してから文字起こしを行い、画面に表示するため、どうしても遅延が発生してしまいます。中でも漫才は、掛け合いのスピードが速く、生放送で視認可能な状態で字幕をお届けすることが困難でした。しかし、漫才の字幕がオチにたどり着かないままCMに入ってしまっては面白さがまったく伝わりません。
「M-1グランプリ」では、技術面・システム面での改善を重ね、2023年より敗者復活戦から決勝戦まで合計7時間超の生放送での生字幕の付与に取り組んでいます。今後も、より多くの方に楽しんでいただけるよう字幕精度の改善に向けた検証を続けてまいります。

ユニバーサル放送(字幕放送)の充実に向けて

字幕放送の体制を確立するとともに今後は、リアルタイム字幕の精度向上や新たな技術の活用を通じて、視聴者が情報へアクセスできる環境の維持・強化に努めていきます。

NHKと日本民間放送連盟が開催している視聴覚障害者等向け放送に関する意見交換会に参加し、障害者団体との情報交換の成果を制作現場にフィードバックすることで、より視聴者ニーズに応じた番組づくりに活かしています。

また2024年には、在阪テレビ局や字幕制作会社などで構成される関西ユニバーサル放送推進協議会を発足させ、業界全体でユニバーサルサービスの充実に努めています。

朝日放送グループでは、マテリアリティに紐付く目標として「放送分野における情報アクセシビリティの拡充」を掲げ、KPIを設定し、毎年の達成状況※を把握しています。

目標と実績

目標 2024年度実績
字幕放送 対象の放送番組のすべてに字幕付与 100%
解説放送 2027年度までに対象の放送番組の15%以上に解説付与 21.4%
手話放送 2027年度までに1週間当たり平均15分以上に手話付与 12分

※ABCテレビにおける字幕放送、解説放送、手話放送の各時間数は、総務省「放送分野における情報アクセシビリティに関する指針」に基づいて算出しています。