コーポレートガバナンス方針
コーポレートガバナンス方針(2026年3月9日改定)
コーポレートガバナンスの基本的な考え方
- 当社グループは、放送事業を中核とした企業グループとして、高い公共性と社会的責任を強く自覚し、放送法をはじめとする各関係法令を遵守し、グループ経営理念に基づき、社会と文化の発展に寄与する。
- 当社グループは、国民の財産である電波の有効利用を負託された報道機関として、いかなる場合においても放送等を通じて市民生活の保全と発展に寄与する情報発信を継続できる経営基盤を維持することを前提に、株主、視聴者、聴取者、読者、広告主、取引先、従業員、地域社会など、多様なステークホルダーと良好な関係を築き、その期待にこたえるべく、会社の持続的成長と企業価値の向上に努める。
- 当社は、当社グループ役員・従業員が法令を遵守し、社会的倫理に則って⾏動するために、「朝⽇放送グループコンプライアン憲章」に基づき必要な⾏動規範、規定を定め、適切な管理体制、研修制度、内部通報制度等を構築し、コンプライアンスの徹底を図る。
- 当社は、本⽅針の各事項の実⾏および内部統制システムの整備、運⽤を通じて、当社グループ全体のコーポレートガバナンスの充実に努める。
コーポレートガバナンス体制図

取締役会
取締役会の主要な責務の一つは「経営陣・取締役に対する、実効性の高い監督」を継続することだと考えています。当社の取締役会は、放送事業を中心とするグループの経営に関する管理・監督を健全かつ適切に遂行できる知識と経験を有し、実践的な見識と成熟した判断能力を備えた業務執行取締役、ならびに豊富な経営の経験・知見を持つ多様な社外取締役によって構成されています。
監査等委員会
監査等委員会では業務執行全般に精通した常勤の監査等委員1名と社外監査等委員が連携し、監査等委員会で定めた監査基準に基づいた実効性のある監査を行っていくなど、業務執行取締役および執行役員に対する監督機能を果たしております。また、監査等委員会事務局に業務執行者から独立した事務長を置き、監査等委員会の機能強化に向けた取り組みを実施しています。監査等委員会による監査計画および監査実施に関しては、監査等委員会と会計監査人が定期的に報告会を開催し、期待される監督機能を果たしています。また、法務コンプライアンス局長は、当社および子会社の業務・財務に重大な影響を及ぼすおそれのある事実やコンプライアンス違反のおそれのある事実を把握した場合、ただちに監査等委員会に報告することとしています。
指名・報酬委員会
当社は、取締役会の諮問機関として、指名・報酬委員会を設置しています。委員会は独立社外取締役である委員を過半数として構成し、年に複数回開催、代表取締役社長の評価、後継者育成計画、取締役候補者選定、取締役報酬の基本設計等について審議・答申することにしています。現在の委員会は、独立社外取締役3名、代表取締役社長および取締役会議長の合わせて5名で構成し、実効性の高い審議に努めています。
内部監査室
当社は、取締役会直属の内部監査室を設置し、「内部監査規定」に基づいて、当社および子会社の業務遂行やコンプライアンス体制、リスク管理および内部統制システムなどの運用状況を監査し、その結果について、内部監査報告書等により、取締役会および監査等委員会に報告を行っています。
執行役員会
当社は、監督機能と業務執行機能を明確に分離し、コーポレートガバナンスを強化する目的で執行役員制度を導入しています。業務執行取締役と執行役員で構成される執行役員会では、事業戦略や経営課題、財務に係る重要事項の協議や、取締役会から委任された業務執行の決定を担っています。なお、取締役会に上程される事項は、原則として事前に執行役員会で審議します。
ガバナンス強化の取り組み
当社は、取締役会の経営に対する監督機能の強化、監督と執行の分離による経営の透明性および意思決定の迅速化を目的とし、2018年に監査等委員会設置会社へ移行、2019年には執行役員制度および指名・報酬委員会を導入。さらに2022年にはサステナビリティ推進委員会を設置する等、コーポレートガバナンスの継続的な改善・強化に取り組んでいます。
また、取締役会の構成は、取締役の3分の1以上を社外取締役で構成し、うち複数名は独立社外取締役とすることを、取締役基本規則で定めています。また候補者の選定に当たっては、プライム市場上場会社として、ジェンダー等の多様性やスキルの観点を含め検討しています。2026年3月末現在の取締役会の構成は、取締役13名のうち社外取締役が8名で、3分の1以上を占めており、うち独立社外取締役は6名です。
ガバナンス強化の推移
政策保有株式
- 当社は、事業における取引関係や、地域および放送事業等の発展のための協力関係の構築、維持、強化に利すると判断した場合は、純投資目的以外の目的で、当該会社の株式(以下、政策保有株式といいます)を取得し、保有を継続することを否定しません。政策保有株式を新たに取得する場合は、執行役員会の諮問機関である政策保有株式検討会議において、その目的、意義、リスクに加え、得られる便益や効果が資本コストに見合っているかについて十分に検討した上で、執行役員会で承認します。既に保有している政策保有株式については、毎年、政策保有株式検討会議で、当該会社の経営状況や当社との関係性、便益や効果が資本コストに見合っているか等、保有の妥当性を検討し、取締役会に報告します。見直しの結果、保有の妥当性が認められない政策保有株式については、相手先企業との対話を経たうえで、執行役員会の承認を得て売却します。
- 政策保有株式を含め、当社が株式を保有する他社の株主総会における議決権行使については、原則として、取得の経緯等を踏まえたうえで、所管部署の担当役員が決裁し、必要に応じて執行役員会に報告します。但し、議案の重要性に鑑み、執行役員会の承認が必要と担当役員が判断した場合は、執行役員会で決議します。
- 当社は、自社の株式を政策保有株式として保有している会社からその株式の売却等の意向が示された場合には、それを妨げることなく、売却の時期や方策について協議するものとします。
株主・投資家との対話
- 当社は、株主・投資家との建設的な対話を促進するため、取り組みに関して、「IR・情報開示方針」を策定し、当社ウェブサイトに掲載しております。
- 原則として年に2回(5月・11月)、社長出席の下、アナリスト・機関投資家向け決算説明会を実施し、業績や中期経営計画の進捗状況等に関する説明を行っており、後日、質疑応答を含む、説明内容のスクリプトを当社ホームページに掲載しています。
- 株主窓口については総務局が、IRについては経営戦略局が担当し、連携して業務に当たっています。
- 株主・投資家との対話において把握した意見や提案は、記録・保存し、適宜、取締役会や執行役員会等を通じて経営層に報告します。
- IR業務に関係する担当者は、インサイダー情報の管理について十分な知識を有しております。また、四半期ごとの決算発表前3週間をサイレント期間とし、決算に関する問合せへの回答・コメントを控えております。
上記のほか、海外機関投資家向けに、四半期ごとに決算短信および補足資料等を英訳して同時開示するとともに、業績および財務ハイライトを英訳にてグラフ化して当社ウェブサイト上に掲載しています。また、決算説明会の内容についても、後日、質疑応答を含む説明内容を英訳したスクリプトをウェブサイト上に掲載しています。
統合報告書の英文版についても、ウェブサイト上に掲載しています。
株主・投資家との対話の実施状況など
1. 実績と主な対応車
当社では、株主・投資家との対話を増やし、投資家との接点の一層の拡大とエンゲージメントの向上を図るため、機関投資家や証券アナリストと随時、個別面談・ミーティングを実施しております。面談には、相手方の属性や関心事等を踏まえて、取締役または執行役員等が対応することを基本としています。また、2023年度から海外投資家との面談を開始し、対話のグローバル化に努めております。
2. 対話を行った株主・投資家の概要
当社は、国内においては、メディア・エンターテインメント担当のアナリストや機関投資家を中心に対話を行ない、海外においては、バリュー・グロース等の投資スタイルを問わず、機関投資家やインベストメント・アドバイザー等との対話を積極的に実施しています。
対話における主なテーマ
- 中期経営計画の進捗と成長戦略
- 事業環境と業績動向:
(市場環境の分析に基づく業績予想の背景、および主要セグメントの成長性)
- 資本政策と株主還元:
(資本効率の向上に向けた方針、および配当・自己株式取得等の株主還元策)
- 資産の効率化と投資戦略:
(政策保有株式の縮減方針と、創出されたキャッシュの配分)
経営層へのフィードバックと経営への活用
株主・投資家との対話を通じて得られた意見や課題は、取締役会や執行役員会等を通じて、経営陣へフィードバックし、持続的な企業価値向上に向けた施策に活用しています。また、近年、非財務情報に関する対話が増加していることを踏まえ、統合報告書における情報開示を強化しました。特に、事業を通じた社会課題への取り組みや人的資本への投資状況など、ESG視点での発信を重点的に拡充しています。
資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応
当社グループは、持続的な企業価値の向上を実現するため、資本コストおよび株価を意識した経営の推進に取り組んでおります。
まず、資本コストについては、株主資本コストおよび加重平均資本コスト(WACC)を把握・モニタリングし、これを上回る資本収益性の確保を目指しております。事業ポートフォリオごとの収益性や成長性を定期的に検証し、資本効率の観点から経営資源の最適配分を検討しております。
また、株価については、株価形成の重要な要素である収益力、成長戦略、キャピタル・アロケーションおよび情報開示の充実に取り組んでおります。特に、PBR(株価純資産倍率)やPER(株価収益率)などの指標を分析し、当社の資本市場における評価の妥当性を継続的に検証しております。
中期経営計画(2026-2028)においてキャピタル・アロケーションを開示し、成長投資と株主還元のバランスを重視し、安定的かつ継続的な配当の実施を基本としつつ、中長期的な配当性向を40%とする方針としております。また、自己株式取得の機動的な施策についても検討・実施しており、財務健全性を維持しながら、資本効率の向上に資する最適な資本構成の実現を目指しております。
さらに、投資家との建設的な対話(エンゲージメント)を重視し、決算説明会や個別面談等を通じて経営戦略や財務状況に関する理解の促進に努めております。これにより、資本市場からの信頼向上および適正な株価形成に寄与することを目指しております。
今後も資本コストと株価を意識した経営を推進し、中長期的な企業価値向上に努めてまいります。
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